カレーと憂鬱と時々電卓

元アーケードゲーム廃人で恐縮ですが、たまにカレーのことも書きます。

あまり認識されていない人生の分岐点

 意外かもしれませんが、部活動の選択はけっこうビッグイベントです。なぜなら自分の将来を左右することが起こり得るからです。例えば中学の部活動で良い成績を残した者は、その部活動が強い高校に入学することになり、高校の部活動で良い成績を上げれば、有名な私立大学に入学できたりします。そしてそういった環境で良い成績を収めれば、たとえプロになれなくても、業界大手のメーカーなど一流企業に就職できたりします。

 

 

 

 誰もが感じるようにこのようなキャリア設計は運の要素がかなり大事です。例えば同じ能力を持つ2人の野球選手がいたとしましょう。このうち一方の選手はプロに行き、もう一方の選手は地方でキャバクラのボーイをやっている、なんてことがしばしば起こります。こんなにも運の要素が影響するのは、競技人口が多すぎて突出した人材を見つけることが困難になっているからです。所謂メジャーなスポーツは競技者が多く、選手のレベルが高い水準にまで発展し、競技として十分成熟してしまったのでしょう。

 

 

 

 このように、“受験勉強をたくさんして将来は大手企業に入社”といった「正規ルート」以外のキャリア設計においては最初の部活動選びがかなり肝心なのです。ここで間違えたら素晴らしい才能を持ちながら焼き鳥を焼き続ける人生に終わることだってあり得ます。したがって「正規ルート以外」のキャリア設計を考えているなら部活動選びは慎重に行わなければなりません。

 

 

 

 一番危険なのは競争の激しい競技を選択することです。例えば野球やサッカーなんかを選択してしまった場合それこそ大変なことになります。これらは、競争相手が多く、身体的にも精神的にも凄いやつはたくさんいる、いわば完全なレッドオーシャン市場だと言えます。こうした市場で勝ち残るには突出した能力と幸運が必要となるのです。

 

 

 

 

 一部を除きほとんどの人間は激しい競争で勝ち残れる所謂スター的な資質を持っていません。したがってキャリア設計を前提にする部活動選択においては競争のない青い海、即ちブルーオーシャン市場を切り開くべきなのです。

 

 

 

 例えばボクシングなんかは競技人口が相対的に少なく、また階級によって競争相手が細分化されているので、ある階級だと一回も勝利せずにインターハイ出場なんてことだって起こります。また中学以前からボクシングを本格的にトレーニングし始める人口は、野球やサッカー等レッドオーシャン系競技従事者のそれと比べて少ないため低年齢時での競技レベルは全体的に低いのです。そのためインターハイ等注目度の高い大会にも出場しやすいのです。したがって同じ練習量でもレッドオーシャン系競技に比べてブルーオーシャン系競技の方が希少な存在になりやすいのです。

 

 

 

 この希少性というものが競争社会では大切なのです。なぜなら以前のエントリで述べたように加点方式で決まる進学や就職では大きな武器となるからです。したがって部活動選択は中学、或いは高校という早い段階で、人生を左右するかもしれない重要なイベントなのできちんと考えて選ぶことが大切なのです。