カレーと憂鬱と時々電卓

元アーケードゲーム廃人で恐縮ですが、たまにカレーのことも書きます。

合理的な結婚は成立し得るか

 

 

 結婚は非合理的で「人生の墓場」と揶揄されることすらあります。

 

 

 

 実際に結婚は非合理的な側面があります。例えば幸と不幸の総数です。一般的には人生のうち幸の数より不幸の数の方が多いと言われます。この条件を前提とすると、幸と不幸が結婚によりそれぞれ倍増するため、不幸の総数が大幅に増加することになります。 我々は少しでも不幸の総数を減らしたいと考えるため、結婚は非合理的です。

 

 

 しかし幸・不幸が人生に与えるインパクトはそれぞれ不均一です。結婚が非合理的だという論理は、幸・不幸のそれぞれが人生に与えるインパクトが全て均一という条件と、またそれが一人であっても二人であっても同程度であるという条件のもと成立し得る論理なのです。しかし実際はそういうわけではありません。例えば子供を育てる喜びなんかは一人より夫婦で味わう方が幸せな気がするでしょう。反対に自分が病気になった時に支えてくれる妻(夫)がいれば不幸のインパクトは緩和されるでしょう。このように幸・不幸のインパクトは常に一定ではありません。つまり結婚という行為が直ちに非合理的かというとそうでもない・・・・気がします。

 

 

 では合理的な結婚とはどのようなものなのでしょうか。それは素晴らしい結婚相手に出会うことです。素晴らしい相手とは、幸のシナジーを創造でき、不幸のダメージを緩和できる人のことです。つまり相互に良いインパクトを与え合う結婚相手が必要なのです。

 

 

 

 

 しかしこれが結構難しいのです。あくまで利己的な側面で魅力的な人はたくさんいるかもしれませんが、そもそもそういう人と出会えるかわからないし、その相手が自分と結婚してくれるかも保障できません。

 

 

 

 また仮に合理的な結婚が成立しても結婚生活が上手く続くかどうかは不透明です。残念なお知らせですが、日本の離婚率は36%で、およそ3組に1組が離婚という結果に陥ります。そのため結婚生活を続けるということ自体がそもそも難易度の高いスキームだったりするのです。

 

 

 

 したがって「合理的な結婚は成立し得るが、それが結婚としての成功を意味するかどうかは別問題である」ということなのです。